脳梗塞の主な症状
脳梗塞の種類
血液中のコレステロールが原因で血管が詰まる「アテローム血栓性梗塞」、細い動脈が詰まる「ラクナ梗塞」、心筋梗塞や心房細動(不整脈の種類のひとつ)などにより心臓の中にできた血栓(血の塊)がはがれて脳の動脈に流れ起こる「心原性脳塞栓症」に分けられます。平成27年の厚生労働省の調査では、脳卒中のうち6割弱が脳梗塞であると報告されています。
ラクナ梗塞の症状
ラクナ梗塞の特徴は、細い血管であり障害される場所が限られているため、無症状が多いことです。現れる症状としては片麻痺や構音障害が主で、ほとんどの場合で意識障害などは伴いません。
アテローム血栓性梗塞と心原性脳塞栓症に多い症状
アテローム血栓性梗塞と心原性脳塞栓症に多い症状として、運動麻痺(手や脚の動かしづらさ)があります。運動麻痺に伴い、歩行や寝返りといった動作が行いにくくなることが多くあります。加えて、構音障害といわれる呂律の回りにくさ、言語障害(失語)という、頭で思ったことが言葉にできないこと、人の話が理解できないといった症状が出現します。重症例では意識障害を伴うこともあります。脳幹や小脳という部位に障害が起こると、手足がふらついてうまく動かないことや、物が二つに見えることがあります。