安静は危険?動かないことで生じる高齢者の筋肉量・筋力低下
2021.01.29
リハビリの対象となる疾患予防
10日間の安静により足の筋肉量は6.3%減少する!?
緊急事態宣言の発令により、ますます外出や活動の機会が減っている方も多いと思います。
安静や身体活動の低下が身体にとって害であることは知られていますが、どのくらいの影響があるかについてはあまり知られておりません。 今回は安静が筋肉量や筋力低下に与える影響についてご紹介させていただきます。
健康な高齢者は10日間の安静により下肢筋肉量は6.3%減少、膝伸展筋力は15.6%低下すると言われています。1)
数字を見てもどの程度の筋力低下なのかピンときにくいと思いますが、60代健常女性の下肢筋力を 基準にすると70代では−11.5%、80代では−28.5%という報告があります。
それらを参考にすると、10日間の安静は約10歳年をとるのと同程度かそれ以上の筋力低下と言えるかもしれません。
入院や長期の安静によって悪化する加齢に伴うサルコペニアの潜在的なモデルです。(図)
サルコペニアとは、加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指し、結果的に歩くスピードが遅くななどの「身体機能の低下が起こること」を指します。
そのサルコペニアに至るイベントとして
1)急性の病気や怪我に伴う安静により 急速に筋肉量が低下
2)急性期治療を終え安静が解除された後も筋肉量は完全に回復しないと報告されています。
高齢の方は、病気が治ったからといって安心はでず、安静による害の影響は想像以上に大きいものです。なお、安静を可能な限り減らし、筋肉量低下を軽減させることが重要であり、このコロナ禍でも十分な感染対策を行ったうえで、運動することが必要です。
当施設では感染対策を徹底し、1日の利用人数も制限しておりますのでデイサービスなどの多人数が集まる施設と比較し、 安心してご利用いただけるかと思います。
店舗でのリハビリが不安に感じる方は訪問リハビリやオンラインリハビリも対応しておりますのでぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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