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『睡眠』―リハビリの効果を上げる?睡眠がもたらす効果①―

『睡眠』は脳や体を休めるために毎日取らなくてはいけない必要不可欠なものです。この睡眠には『休息』という役割のほかに、『学習』という役割が大きい事が近年知られてきています。今回はこの睡眠がもたらす学習効果について紹介していきます。

睡眠とは

『睡眠』とは、生理的な休息状態であり、意識が低下し、身体の機能がリセットされる時間です。この状態は脳の活動や身体の調整を助けるだけではなく、成長や修復、記憶の統合に重要な役割を果たします。




睡眠がもつ学習効果

知識や技術を学習し身につけるためには、その内容を記憶として統合し、脳内に定着させる必要があります。その定着を助けるのが『睡眠』です。眠っている間に脳内で情報の転送や神経細胞同士の接合の強化が行われることで、記憶として定着されます[1]


リハビリなどの運動においても、トレーニング後にしっかりと質のよい睡眠を取ることで『歩行速度などのパフォーマンスが向上する』『スムーズに手足を動かせる』などの結果が出ることが実験で証明されています。[2][3]



実際に行われた検証

タイトル


Sleep Enhances Learning of a Functional Motor Task in Young Adults』[2]


 


目的


睡眠が歩行のような運動の学習に与える効果を検証すること。


 


対象


健常な成人24名


 


方法


対象者を歩行練習後睡眠をとるグループととらない2つのグループに分けて、12時間後に歩行のパフォーマンス(歩行の課題にかかる時間、歩行速度、歩幅、1歩の時間、課題全体の精度とスムーズさ)を測定する。


 


結果


睡眠を取らなかったグループはパフォーマンスに変化が見られなかった。睡眠をとったグループは歩行の課題にかかる時間が有意に短縮し、歩幅が増加した



まとめ

このように睡眠には学習効果を促進する効果があると言われています。しかし、ただたくさん睡眠をとれば良い、というわけではありません。いかに質の良い『睡眠』が取れるか、ということもパフォーマンスに影響を及ぼします。


どのようにしたら質の良い『睡眠』が取れるかは『睡眠』―リハビリの効果を上げる?睡眠がもたらす効果②―で紹介していきます。



出典

1)Walker, M. P., and Stickgold, R. (2006). Sleep, memory, and plasticity. Annual Review of Psychology, 57, pp. 139-166. DOI: 10.1146/annurev.psych.56.091103.070307.


 


2)Al-Sharman, A., and Siengsukon, C. F. (2013). Sleep Enhances Learning of a Functional Motor Task in Young Adults. Physical Therapy, 93(12), pp. 1625-1635. DOI: 10.2522/ptj.20130074.


 


3)Maquet, P., and Schwartz, S. (2003). Practice Makes Imperfect: Restorative Effects of Sleep on Motor Learning. Nature Neuroscience, 6(3), pp. 244-246. DOI: 10.1038/nn1020.


リハビリ施設AViC
執筆者

リハビリ施設AViC

株式会社豊通オールライフが運営する自費リハビリ施設AViCです。尾山台(東京・世田谷区)・日本橋(東京・中央区)と名古屋栄(愛知県・名古屋市中区)の3店舗を運営をしております。 脳卒中や、パーキンソン病などの神経難病、介護予防、痛みなど幅広いお悩みに対して、リハビリの専門家である理学療法士や作業療法士が専門家の立場から、最新情報をもとに科学的根拠に基づいたリハビリを通しご利用者様の人生を豊かに出来るよう営業を行っています。

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