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脳卒中後の手の麻痺を改善させるリハビリテーションロボット「MELTz(メルツ)」とは?

前回の記事にて手や上肢のリハビリロボットをまとめさせて頂きました。今回、その中でAViC日本橋店において 手の麻痺の運動機能改善に特化したリハビリロボット、MELTz(メルツ)を導入することになりましたので詳しくご紹介します。
今回の記事を最後までご覧になり、MELTzを体験してみたいと思われたかたはAViC日本橋店で実施できますのでご興味ある方はお問い合わせください。

適応や効果について解説!MELTz(メルツ)とは?

MELTzは株式会社メルティンMMIと住友ファーマ株式会社が共同開発した手指リハビリテーション用ロボットです。


(画像提供:株式会社メルティンMMI)

MELTzは、AIが筋肉の電気信号を分析することで患者さんが行おうとしている手の動きを認識し、ロボットのアシストを行うことでスムーズな手指運動の反復練習をサポートします。

https://www.meltin.jp/products/medical/meltz/ (外部リンク)

 

どのような方が対象か?

・脳卒中などの後遺症により手指の運動麻痺がある方

・脳卒中後の手指の運動麻痺により、指の曲げ伸ばしが自力では難しい方

・手指の筋力低下がある方

 

対象外となる方は?

・強度の拘縮により手指関節を駆動することによる怪我の可能性などが推測される方

・手指関節屈曲高緊張により他動的運動が困難な方(Modified ashworth scale 4相当)

・電極貼付およびハンドユニット装着部位に皮膚疾患を有する方(症状の増悪や外傷の恐れ)

・骨粗しょう症やリウマチ性疾患など筋・骨格系に関わる疾患を有する患方

・その他医療専門家が使用不適と判断した方

 

MELTzを使用したリハビリの効果は?

ではMELTzを使ったリハビリによりどのような効果が得られるのかを、実際に臨床研究として発表されている内容を紹介させて頂きたいと思います。

紹介させていただく研究の対象は慢性期脳卒中患者さん20名でした

その方々に対しMELTzを使用したリハビリを1日40分で週2回、1ヶ月間継続したという内容です。

その結果、

・上肢運動機能:肩・肘・手の運動麻痺

・痙縮:筋肉緊張異常によるこわばり・つっぱり

・日常生活での手の使用頻度:病前と比較して生活動作でどの程度麻痺手を使用しているか

の項目をそれぞれ改善させたと報告されています[1]。

 


MELTz(メルツ)を使用したリハビリの例

手の麻痺を改善するためのリハビリ

手指を曲げる・伸ばす運動機能を高めるための練習を行います。



日常生活で麻痺手を使うためのリハビリ

物品の把持・操作・移動の練習を行います。


今までのリハビリでは運動麻痺が重度の場合、ご自身で動かそうと思っても手指が動かないため能動的な運動を伴う練習は困難でした。そのため手が固まらないようセラピストがストレッチを行うなどが中心でした。

MELTzを使うことで運動麻痺が重度であっても、患者さんの意図をセンサーとAIが読み取り、スムーズな手指の動きをロボットがサポートしてくれます。動かそうと思い実際に手がスムーズに動くという経験を繰り返すことで、脳が手の動かし方を学習し運動機能の向上を図ることができます。



MELTz(メルツ)が実施できるリハビリ施設

MELTzの導入施設は下記となります。

https://fbo-sumitomo-pharma.com/ja/med-information/product/meltz/facility/(外部リンク)


AViC日本橋店には病院を退院後も手の麻痺に悩んでいる方々が多く通っていらっしゃいます。


目の前のご利用者様の機能、能力の改善を目指し、先端機器による効果的な介入を提供したいと思い、MELTzを導入しました。

MELTzは細かな設定が可能なため適応となる方が幅広く、手の麻痺に悩んでいる多くの方のリハビリをサポートをしてくれると期待しています。

AViC日本橋店でもMELTzを使用したリハビリが実施できます。MELTzをお試しになりたい方は体験リハビリをお申込みください。

[MELTz申込] AViC日本橋店店舗詳細



出典

[1] https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/15459683231166939


守屋耕平
執筆者

守屋耕平

理学療法士、認定理学療法士(脳卒中)、認知神経リハビリテーション士
回復期リハビリ病院で10年以上、脳卒中・脊髄損傷・骨折患者を中心にリハビリテーション医療に従事。認知神経リハビリの専門家。研究活動を行いながら、科学的根拠に基づくリハビリに加え、対象者自身が感じている身体の状態や感覚などの主観的側面を活かしたリハビリを実践。認知神経リハビリの研修会講師としても活躍。

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