脳梗塞の”痺れ”にはどうする?リハビリでの対処方法の紹介
しびれへの対処方法
しびれの詳細については下記のページにて説明していますので是非ご参照ください。
→→→脳出血後遺症のしびれ(麻痺)は完治する?原因とリハビリの種類←←←
今回の記事においては、悩まれることの多いの対応方法について、最近の知見などを紹介していきたいと思います。
しびれ感は主観的な感覚の一つであり、人によっては感覚の不確かさや違和感などを含む様々な症状を指し、複合的な感覚として自覚されることも多いです。
そのため、その複雑さがゆえに現状ではしびれへの対応方法は十分に確立されていないのが現在の結論です。
そんな十分に確立されていないしびれの対処方法のなかでも、現在一般的にしびれに対して行われている対応方法を2つ説明していきます。
①薬物療法
しびれに対して最も多用される介入は薬物療法です。ガイドライン上で中枢性のしびれ・疼痛に対して薬物療法は推奨されています。
薬物療法が疾患ごとに与える効果やより多くの人を対象とした大規模な効果の検証が望まれており、今後も研究が必要な分野と1つとされています。
②しびれ同調経皮的電気神経刺激
非薬物療法としてしびれにガイドラインなどで推奨されている治療方法は確立されていません。
しかし、近年脳卒中者や脊髄損傷後の中枢性のしびれへの電気刺激によるしびれの軽減の報告が少数の患者を対象にした研究成果のなかで報告されているいます。しびれの感じ方が当事者の方によって変わってくるなかで、しびれを感覚としてとらえ、TENSといわれる経皮的電気刺激を応用しながら皮膚を介して「ピリピリ」という電気を当てていくことによって痺れの軽減を期待する方法です。
AViCでもしびれにお困りなご利用者様に選択肢の一つとしてご紹介することがある方法でもあります。
詳しい内容を後述していきます。
しびれ同調経皮的電気刺激とは
中枢性のしびれに対してリハビリとして確立された方法がない中、近年報告されているのが”しびれ同調経皮的電気刺激”です。
この”しびれ同調経皮的電気刺激”について、対象や実施方法について説明していきます。
どんな方が対象か?
・脳卒中発症後にしびれを感じている方
・脊髄損傷後にしびれを感じている方
・多発性硬化症によりしびれを感じている方
どんな方法で行うか?
しびれ感のビリビリ,チクチク,ヒリヒリといった主観的な感覚がある箇所に電気刺激装置の電極を貼付します。
電気刺激の周波数および刺激強度を調整してしびれ感やしびれの強さと電気刺激を一致させる手続きをとります。
電気刺激の調整については専門家と一緒に実施することが望ましいです。
必要な機器は?
低周波治療器が必要となります。個人の感じる”しびれ”に対して電気刺激の周波数や強さなどを調整していくため、
調整幅の大きな機器を用いることが望ましいため、機器の用意がある施設にお問合せください。
効果は?
十分な数の研究対象に検証された訳ではありませんが、
脳卒中者、脊髄損傷者、多発性硬化症患者の5名に対してしびれの軽減があったと報告されています。
プロセスとして1日1時間を1週間続けた上での結果となっています。
最後に
しびれは症状が様々なため、現状ではしびれに対する対策は十分に確立されていません。
その1つとして近年報告されているしびれに対する電気刺激(しびれ同調経皮的電気刺激)についてご紹介しました。
しびれは個人によって症状が異なるため個別に対処していく必要があります。
しびれでお困りでしたらお気軽にご相談ください。
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